そもそもなぜ恵まれた日本にいながらわざわざ海外の不動産を買うのか？
それは一言で言うと”日本で得られない特権を得られるから”というのが答えだと思います。特権とは例えば節税だったり、値上がり利益だったり、相続方法だったり、資産形成だったりと多岐に渡りたくさんあります。更にアメリカ不動産は世界で最も安定したマーケットといわれているだけに計画がたてやすく見通しがつきやすいという利点も有り、プラス、世界最強の米ドルで資産を形成できるわけでつぶしがききまくる、という点も忘れてはいけませんね。アメリカ不動産は日本在住日本人でもアメリカ人とほぼ同等に利点があるのですが今回のテーマ、1031エクスチェンジはよく話題にでるのでシェアします。
まずこの1031エクスチェンジとは何か？
簡単に言うとアメリカの不動産を売る時に生じる物件が騰貴した分に支払うキャピタルゲイン税。これを転売時に支払わず先延ばしにするというもの。ただそれには規定がありその条件をクリアする必要があります。
１。物件を売却し、次の物件に買い換える。売却終了後45日以内に買い替え物件を決定し、180日以内にエスクローをクローズする
２。買い替え物件は売却物件より高い値段であること
３。Like kindといって不動産を売ったら不動産を買う、というように同じ種類の投資の中で買い換える。
４。物件を売却したときのプロフィットは一銭たりともキャッシュアウトはできず100％買い替え物件購入へ回す
５。売却物件と買い替え物件の名義は同じであること。買い替え後２年間は名義の変更はできない。（できるけど名義変更した時点で1031エクスチェンジとはみなされずキャピタルゲイン税が発生してしまう）
ここでいつも質問となるのがアメリカでは税金繰り延べできても日本ではどうなるのか？これは投資家としてはしっかりみておかなければならない点であることは確かですね。簡単に言うと２つ。
個人名でアメリカに物件を買う人の目的は多分減価償却を日本でとる、というのがほとんどではないかと思われるのですが個人名の物件は減価償却面では良いですがエクスチェンジした場合このゲイン分はそれを日本で申告しなければならない為にその分は譲渡所得税として日本ではとられてしまうのです。
これを避けるには物件をアメリカのLLCで購入することです。アメリカにLLCを作りその会社に物件を所有させるのです。物件を所有している間に発生する利益に関してはアメリカで税金申告をする必要はありますが日本へは申告しなくていいので資産をきっぱりわけられます。そういった理由から減価償却はできませんが数字的にどちらが自分に特なのか、ということを考えるべきです。
アメリカにLLCを作る、というとなんかとても大変そうに聞こえるようですがこの手続きは至って簡単。アメリカではいくつもLLCを持っている人がたくさんいます。私もその一人ですが不動産を所有するだけで社員を必要としないのであればLLCはとても便利なコーポレーションです。
私は個人的に1031エクスチェンジを何度もしています。資産形成としてはとても賢いやり方だと思っています。一軒家から４ユニット、10ユニット、４８ユニット、、、、というように資産をどんどん大きくし買い替えていく。これは物件価値の上がりやすいカリフォルニアではやらなきゃ勿体無い。しかもそのまま相続すればいつまでたってもキャピタルゲイン税を先延ばしすることができてゲインした分をフル活用しながら資産を増やすことが可能となるのです。
この前書いたアーノルドシュワルッツネッガーの投資術でも1031エクスチェンジの話にふれましたが彼だって投資を始めた時は外国人（オーストリア人）だったわけでいわばこの仕組みを大きく利用してはじめの１ミリオンドルを不動産で稼ぐことに成功しています。
減価償却を目的に不動産を買う、というやり方は日本人独特の発想ではっきり言ってアメリカ人を始めとし世界中をみても減価償却だけを目的にアメリカ不動産を買う人はいません。このやり方が日本人に好まれてるとは思うのですが節税を考えるより資産を増やしインカムをあげ不動産を買い足していく方がプラスになると私は思うのです。
というわけで減価償却に関しては見方が様々なのでまた他の機会にお話したとして1031エクスチェンジは日本人にも有利か？という議題に関しては、YES!、しっかり計画を立てて特典を理解できれば絶対やるべき、という回答ではないかと思います。
