日本ではいまだに女性の雇用率は30%台とのこと。人材としては男子より女子の方が優秀と答える人事担当が多い中なぜこういう結果なのかというと理由はひとつ。
『女性は結婚して辞めるから』
この回答に私はあんぐりしてしまいました。確かに私が大学を出てすぐに就職した日本の大手建設会社では30を過ぎても事務員でいるとまわりのおじさま達に『早くしないといきそびれるぞ』(結婚できなくなる、という意味)と言われている先輩がいたことを思い出します。幸いにも私は23歳で独立。おじさん達にも惜しまれながら退社したので冷たい風を受ける前でしたが社内には女性は結婚したら家に入り家事、子育てをすることが当たり前、のような常識があったと思います。
あれから20年以上たった今でも日本社会は変わっていないということです。
なぜ結婚したら仕事を辞めなければならないの?なんで家事は女性がするものなの?子供が生まれたってベビーシッター雇えばいいじゃない、という私の意見はあまりにも一般的でないそうです。あなたはアメリカに住んでるからそういうことが言えるんですといわれると尚更おかしいな、と思ってしまう。もう視点が全然ずれてるんですね。
そうなるともう手段はひとつ、、、、
自分で起業すればいいんです。家で始められる仕事は幸いにもネットという武器がある限り充分に可能。社会が女性はこうでなければいけない、というのであれば別のやり方でキャリアと家庭を両立すればいいのだと思います。
起業するにあたり何から始めたらいいのか?
まずは何をビジネスにしていくか、これは絶対に決まっている必要があります。サービス業なのか物販なのか。
ビジネスは基盤がないものは利益を出すまでに時間がかかります。どうせ時間をかけるのであれば何か自分が好きなことをビジネスにするべきです。
私がアメリカに留学に来た目的はランドスケープデザイナー(個人邸の庭の設計施工業)になるためでした。ガーデンデザインなど考えたりするのが大好きで毎日考えていても飽きないほどだったし日本ではインテリアデザインやフラワーデザイナーもしていたのでその延長で迷わずこれをキャリアにしたいと思ったのです。その当時はネット環境がなかったのでスタートさせるのが今考えると大変でしたが私の夢は達成されました。
アメリカでランドスケープデザイナーをしている間に知り合った数々のクライアントより不動産投資について話を聞くことにより次第に興味が移り自然と不動産投資の道へ進みました。
よく人は好きなことを仕事にすると嫌にならない?と言いますが私は全くそんなことはありません。好きだからどんどんのめりこめるし無理に仕事させられてる感がない。
又なんといっても好きなことをしているので自分がハッピーになれるし自分で起業した場合、時間は自分でどうにでも使い分けられるのです。
どうせ毎日する仕事なら好きなことをしてハッピーでいたい。お金を儲けようと思うと好きなこと以外もしなければならずストレスがたまる。
ビジネスですから利益は出さなければなりませんが好きなことをしていればお金は必ず後からついてくるもの。
アメリカで私が尊敬している起業家、Gary Vaynerchukも同じことを言ってます。最近のインスタグラムではこんな投稿がありました。
People are chasing cash, not happiness.
When you chase money, you're going to lose.
”人々は幸せではなくお金を追いかけている。
お金を追いかけている間はその人は何も得ることができない”
なにで起業しよう?と悩んだらまずは自分が何をしているときが最もハッピーなのか考えます。好きな事であれば既にたくさんの知識や体験があるはずなのでまずは自分の知っている情報を誰かとシェアしようという気持ちで始めることが大切。人からもらうことより人に与えることから考えます。
なぜ今の時代の起業が女性にとって絶好のチャンスなのかというと、日本社会は実は『できる女性』を欲しがっていません。それであるなら無理して頑張って誰かの会社に働いてあげる必要はなく、同じ努力を自分に向けることが大いに人生を謳歌できる源となるのです。
『1か月に5日だけ働いて年収一千万円』とかいう内容のものは今の時代、もうダサいんです。『人生楽しみながら自分の時間を存分に使って好きなことをしてお金を稼ぐ』、というやり方で年収一千万円が目標ではなく、どれだけ人生を楽しめているか、なんです。
私は主人と8年前、あと10年で銀行に20億貯める、というとてつもない目標を立てました。なぜ20億が欲しかったのかというと20億あれば何でもできるだろうという単純な考えから。10年で20億とは想像しただけでもめちゃくちゃ大変ということがわかりますね。それからはとてつもない仕事量と睡眠不足。10年で20億貯めるわけですから休んでいる暇はないのです。子供の成長も見てたか見てないか覚えていない部分もあります。ある日、心も体も疲れ切って家に戻るとベビーシッターといっしょの息子が庭からお花をつんできて『はい、これママに』と持ってきてくれました。
その瞬間、私にとってのハピネスとは短期で20億銀行に貯めるということではなく、こういう小さな幸せをいつも感じていることなんだ、ということに気が付きました。
お金はそんなに必要ないということをその時はじめて実感したのです。それからはこういうハッピーな瞬間をたくさん見つけるために仕事のやり方や目的を変えて自分のやりたいライフスタイルに仕事を合わせるようになったのです。
スティーブ ジョブが死ぬ間際に自分の人生得たものはお金だけでこれは死ぬときには何の役にもたたないこと、家族や愛する人と過ごした時間だけが思い出として持っていけることに気がつき自分の人生何だったんだ?と感じたそうです。
10年で20億という物凄い目標をたてたおかげで自分の本当のハピネスに気が付いたとき、自分の最低限必要な資産は築けていたのでその点は良かったですがこれに早く気が付いて本当に良かったです。今では自分の仕事は世界中のどこにいてもできるし、子供の学校のお休みの日は家族でまとまって旅行にでかけてかけがえのない時間を過ごせています。
起業する意味とはそんな部分にあると思うのです。会社に働かされない自分で作る自分の人生。
日本では男性社会はさほど昔から変わらない中、女性の立場は私達の両親の時代から見てもずいぶん変化しています。男性は外で働き、女性は家事、子育てという時代はどんどん変化してきていますがそれに気が付いていない世代もたくさんいます。アメリカでは夫婦で稼ぎの多い方を優先し男性が家事、子育てをしている家庭もたくさんあります。House Daddyのコミュニティーもありますし、ベビーシッターサービスやメイドサービスは至るところにあり女性が働きやすくなっています。そもそもドライヤー(乾燥機)やディッシュワッシャー(食器洗浄機)は1950年代に女性の家事を減らす為に作られた商品だそうです。
私の同世代や年下の男性達は私達の両親の時代とは異なり、奥さんを手伝ってくれている人は増えていると思います。でもやっぱり日本社会はそれを大きく象徴はしていません。男は外で働き家庭を支えるもの、という常識が大きくある以上、男性が会社を辞めて一から起業!というのも結構冷たい風を受けるのではないでしょうか?その点、会社でも必要とされず家庭にいる女性の方がはるかに起業の夢を達成できる数は多いと思います。
『常識』を知っていることは大切ですがそれにとらわれて自分のライフスタイルを棒にふってしまうのは間違っています。人生一度だけ。どう生きるのもあなた次第です。